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ミオ: -----
* ベストエンド不可

 オバケの塔の次はピラミッドか……ろくな目に遭いそうもないな。どうせミオにだって会えないに決まってるし。あいつが夜な夜などこをほっつき歩こうと、あいつの勝手だ。彼女のプライベートに首を突っ込むもんじゃない──と、自分に言い訳する。
「あれ、もう彼女を追っかけるのはやめちゃうのかい? 早いね……」
 部屋に引き返そうとした朋也に、ネコ族の男が声をかける。朋也は首をすくめてみせただけで彼を無視した。
「この程度でサジを投げるくらいなら、僕たちの一族の女の子と付き合おうなんて考えちゃ駄目だよねえ。まあいいや♪ そういうことなら僕が彼女をもらっちゃおっかなあ(^^;; デートの約束もしたことだし♥」
 
 翌朝──
 朋也はホテルの前でミオとばったり顔を合わせた。念のため訊いてみる。
「夕べは一体どこほっつき歩いてたんだ?」
「うっさいわね、どこへ行こうとあたいの勝手でしょ!?」
 ジロリとにらみつける。メチャクチャ不機嫌だな。やっぱり言わなきゃよかった。
 そこへ夕べの男が現れて彼女に近づいてきた。
「やあ、カワイコちゃん♥ こんな根性のないやつほっといて早速デートにでも行こうか。いい店知ってるんだ♪」
「あんたも邪魔ッ!」
 ミオに一喝され、そいつは萎んだ風船みたいにしょぼくれて去ってしまった。
 2人とも、ミオと付き合うにはまだまだ修行が足りなそうだ──


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