「そりゃ違うだろ。1番じゃないか?」
まあ気持ち的には3番にしたいのは山々だけど。
「そう? う~ん……じゃあ、1番でいいよ」
「ハズレ! 正解は3番じゃ!」
え、それでよかったの? 後悔しても後の祭りだった。不意に、どこから沸いてきたのか、背後にミイラの大群が出現する。
2人は為す術もなく担ぎ上げられ、連れて行かれてしまった。
「やれやれ、惜しいところまでいったのに……。出直してくるんじゃな!」
玄室の外に放り出される。ひんやりとした夜の外気が頬を刺す。
「もう、朋也のせいで失敗しちゃったじゃんかよ! ボクだけだったら解けたのに……」
「面目ない」
謝るしかなかった。ホントに、彼女の力を信じて任せてやればよかったな……。
「ったく」
朋也たちはトボトボとピラミッドの階段を下りた。
ダリに寄ってルドルフ爺さんに報告するのも恥ずかしくて、2人は結局何も得るものもないまま、エメラルド号ですごすごとシエナの街に引き揚げていった──