クルルは胸に手を当ててしばらく考えていたが、やがてうつむき加減に言った。
「……いま、答えなきゃ駄目かな?」
「いや……無理に返事をくれと言ってるわけじゃないよ」
「ごめんね。少し考えさせて……」
そう言って恐縮そうに頭を下げる。
「こっちこそ、急に戸惑うようなこと言ってごめん」
はあ……NOと言われたわけじゃないからまだマシだけど……。でも温度差は否めないなあ。
「何アホニャことやってんの!? シチュエーションを考えニャさいよねっ!」
「ホントだよ! ご主人サマが一大事なのに!」
2人にまでさんざん罵られ、かなりブルーが入ってしまった……。
彼女にプロポーズするのは生きて帰ってからにしよう……。ともかく今は忘れて、これから起きることに意識を集中しなくちゃ!
朋也は気を引き締めなおすと、あらためて号令をかけた。
「よし、キマイラに会いにいくぞ!!」