朋也はじっと千里の目を見返した。あくまでも、どこまでも、自分のことを信じっている目だ。下手をすれば自分が命を落とすというのに。そこまで全てを自分に託してくれるのなら、請けないわけにはいかないよな……。
「……わかった。やってみるよ」
それを聞いて、ジュディが不安げに彼の顔を見上げる。
「と、朋也ぁ……」
千里は今度はジュディのほうを向き、優しく諭すように話しかけた。
「ジュディ、朋也を信じてあげて……」
彼女の笑顔に、ジュディもやっと決心を固める。
「……わかったよ、ご主人サマがそこまで言うなら……。朋也、ちゃんと責任とってよねっ!?」
朋也は彼女に向かってきっぱりとうなずいた。
「ありがとう、ジュディ……。みんなも頼む、力を貸してくれ!」
「しょうがニャイわね……。ま、腹いせにはニャるかニャ~♪」
「いいわよぉ~!」
「サポートはお任せください」
「クルルも2人を応援するよ!」
パーティーは戦闘の態勢に入って身構えた。
「……愛なんて、束の間しか続かないはかなくもろい感情が、憎しみに勝てるわけがない!!」
歯ぎしりしながらイヴが叫ぶ。
なんてこった……よりによって、千里と戦う羽目になろうとは。そもそも、自分の好きな女の子に銃を向けるなんて真似ができるだろうか? それも、憎しみや殺意ではなく、憎しみを超える愛をもって戦えだなんて……。こんな形の愛の試練なんて願い下げだ! でも、やらなきゃ彼女の命がないっていうなら仕方がない……。
「行くぞ、千里……少しの間、辛抱してくれよな……。俺も、千里のこと、好きだからっ!!!」