「そりゃあ、もちろん逢いたいさ!!」
思わず力がこもって声が上擦ってしまった。ミャウはもしかして気を悪くしたかな? 朋也は声を抑え、冗談めかして付け加えた。
「まあ、どんな姿になってるかと思うと、ちょっと怖い気もするけどね」
「そう……」
ミャウは抱えた膝に顎を乗せ、目を細めて朋也のことをじっと見つめた。計算高い女の子だと思ってたけど、こんなに優しい目もできるんだな……。でも、あんまりそんな目で見られていると恥ずかしくなってくる。彼は誤魔化すように話題を変えた。
「それにしても、困ったもんだな。せめて檻に入れられた理由だけでも知りたいもんだけど……。あの落とし穴、まるで俺たちが村にやってくるのを承知で狙って掘ったみたいじゃないか?」
「きっとバカイヌがどっかでドジ踏んだのね」
「何でボクの所為なんだよっ!」
壁の向こうからジュディが抗議の声を上げる。聞こえてたらしい。
「ああ、そういや2人とも隣にいたんだっけ。おおい、そっちは大丈夫か?」
「もうぉ、あたしたちのこと忘れないでよねぇ~」
「ごめんごめん」
「ま、それは冗談として、誰かがあたいたちを陥れるために嘘の情報を事前に村にタレ込んだと考えるのが自然でしょうね……」
「でも、一体誰が? ブブとジョーはそんな真似するはずないし、ビスタであった中でそんなにアヤシイ連中がいたとは思えないけど。あの3人組のイヌ族が、俺たちのこと嗅ぎつけてユフラファに先回りしてたとか?」
「もっとアヤシイやつが若干1名いたと思うけどね……。まあ、今はそんニャことよりここから脱出することを考えましょ。朋也、あんた何か細い針金みたいニャもの持ってニャイ?」