「しょうがないな……」
他でもないマーヤの頼みでもあるし、朋也は渋々引き受けることにした。
「ありがとう~♪ じゃあ、そこに座ってみてぇ~」
言われたとおり座席の上に座ると、シートベルトが自動的にはまり、手首と足首も固定された。上から装置が降りてきて頭にすっぽり被さる。目の前が真っ暗だ。にわかに不安が膨らむ。
「念のために確認するけど、これって使っても命に別状はないんだよね!?」
「大丈夫よぉ~♪ たぶん……」
たぶん!? おい、待ってくれ! 口を開こうとしたときに装置が始動し始めた。シート全体が振動し、口を閉じてないと舌を噛みそうだ。早まった真似をした。
「生きて帰ってきてねぇ~~」