「いや、やっぱり引き返した方がいいよ、千里! 今の幽霊の言ったことを真に受けるわけじゃないけど、イヴのことだってどこまで信用できるか……」 朋也は強い口調で千里に進言した。この塔は間違いなく呪われている。さっきの亡霊自体が呪いそのものを体現しているように彼には思えた。 だが、千里は先へ進み続けることを頑なに主張した。その目線にはやや軽蔑の念がこもっているように見えた。 「私は絶対戻らないわよ! ジュディの命がかかってるんだもの。そんなに嫌なら、あなた1人で帰ったら?」
*選択肢 仕方ないから残る 自分1人で帰る