時計を見るとまだ１０時を回ったばかりだったが、寝入り端だったこともあり脳ミソのほうはサスペンドモードから切り替わってくれない。
「悪い、俺今頭働かないや。明日聞くよ」
　マーヤは少しがっかりした顔をしたが、それでも頷いた。
「そぉ……やっぱりあたしもいいやぁ。ごめんねぇ、起こしちゃってぇ。おやすみぃ～……」
　フワフワと自分の部屋に戻っていく。
　一体何の用だったのかな？　ちょっと思い詰めた様子だったのが気になったが……まあ、本当に大事なことなら明日また話してくれるだろう。
　朋也は再び夢の世界に落ちていった。