「そりゃ、やっぱり女の子は結婚して幸せな家庭を築くのが一番だろうし、早い分には構わないんじゃないか?」
朋也の回答に、クルルは少し唇を尖らせて言った。
「……朋也の結婚観ってすっごく古風だと思う……」
「そ、そうかなあ? でも、みんなには結婚を薦めといて、自分は結婚しないってのもおかしかないか?」
朋也が素直に感じた疑問をぶつけると、クルルは自分なりの考えを打ち明けた。
「クルルは無理矢理にでも結婚して子供を作れって、みんなに押し付けるつもりなんてないよ? 赤ちゃんが欲しい人、結婚や再婚を考えてる人が、その機会をちゃんと持てるようにしてあげたいだけだよ。そりゃ、子供がいなくなるのは村や一族にとっては大問題だけど……。結婚するかしないか、誰と結婚するかは1人1人が自分で決めることでしょ?」
「まあ、そりゃそうだけど……」
会話はそこで途切れた。う~ん、俺って彼女から見たらそんなに古臭くてカビの生えた思考の持ち主なのかなぁ? ちょっとショック……。