「ううん……俺とジュディが気が合ってそうに見えたんじゃないの?」
まあ実際、朋也のイヌ族のスキルはだいぶ上がってきていたため、オーラの色はジュディとほとんど差がないくらいだった。変装を解いてしまったので、ウサギたちが朋也をイヌ族と見間違えたというわけではないだろうが。
ところが、それを聞いたジュディは顔を赤らめると、怒ったように否定した。
「な、なんでボクと朋也が仲良しに見えなきゃいけないのさ!? お前なんか向こう行ってろ!」
そのまま、ベッドに腰掛けた朋也とは部屋の反対側の隅に行き、背を向ける。朋也としては、モノスフィアにいたとき以上に2人の間は深まったつもりでいたのだが……。あっち行けなんて言われると、ちょっと寂しいなあ。
彼女が機嫌を直すまでほっとこうと思ったが、しばらくして鼻をすする音が聞こえてきた。そのままこらえきれずに嗚咽を漏らし始める。
「ウ……グス……ご主人サマぁ……」