「普通は性別で分けるもんなんじゃないかな?」
「え? ボクが男に見えたっていうの!?」
一瞬、ジュディは朋也の言いたいことがわからなかったようだが、すぐに火を吹いたように怒り出した。
「ああ、いや、格好とかが、さ……」
「失敬しちゃうな! ボクだって歴とした女の子なのに!!」
まあ、いくらボーイッシュといっても彼女の体型を見れば気づかないわけはないだろう。朋也としてはほんの冗談のつもりだったので、彼女をなだめようとした。が──
「おい、朋也! そばに寄るな! あっち行けよ! しっしっ」
その前に足蹴にされ、ベッドの反対側の端に追いやられてしまった……。
朋也はバツの悪い思いで彼女の機嫌が治るのを待っていたが、しばらくすると彼に背を向けたまま鼻をすする音が聞こえてきた。そのままこらえきれずに嗚咽を漏らし始める。
「ウ……グス……ご主人サマぁ……」