「ショッキングな新事実をたっぷり聞かされたよ。しばらく立ち直れそうにない……」
「何を吹き込まれたのか知らニャイけど、あたいはあたい、カイトはカイト、朋也は朋也、でしょ?」
「……そうだな」
ミオの笑顔を見ているうちに、朋也は少し元気を取り戻した。そうだよな、カイトに何を言われようと、ミオはミオだもんな……。
「それはそうと、失くし物はちゃんと見つかったのか? 結局何を忘れてきたんだ?」
「えっと、その~……」
うろたえるミオに代わり、クルルが代返する。
「首輪だよ! 鳴らない鈴の玩具が付いてるんだ。面白いね。クルル初めて見ちゃった♪」
「あ~っ、言っちゃ駄目だってば~!」
クルルに抗議してから、偽名を使っていたのがバレたときのように、ミオは上目遣いに恐る恐る朋也を見た。
「ごめん……悪気はニャかったんだよ。寝る時に枕元に置いてたんだけど、朝急いでたもんだから、つい……。怒ってる?」