「もちろん!」
朋也はクレメインの森の精フィルから受け取った神樹のフルートをポケットから取り出した。
が……朋也が立ち止まって悩んでいたのは、フルートのことを忘れたからではなかった。エルロンに到着するまでの間ずっと考えてきたものの、朋也は妖精の隠れ里を目指すか、それとも樹の精を呼んでさっさとシエナに向かうか、決断しかねていたのだった。すでにリーダーに不相応な優柔不断さが露呈してしまった感じだが……。
「どうしたのよ?」
ミオが急かす。
朋也は目の前に持っていったフルートを──
(注):マーヤがパーティーにいる場合は選択肢は出ない。